実践法・メソッド
筆記開示(エクスプレッシブ・ライティング)とは?気持ちを紙に書き出す習慣
2026-06-23
モヤモヤした気持ちが、頭の中をぐるぐる回ってまとまらない。誰かに話すほどでもないけれど、心のどこかに引っかかっている——そんなとき、紙に書き出してみると、ふっと軽くなることがあります。
その方法のひとつが「筆記開示(エクスプレッシブ・ライティング)」です。
筆記開示ってどういうもの?
筆記開示は、いま自分が感じていることを、ただありのままに紙に書き出すという方法です。1980年代にアメリカの心理学者ジェームズ・ペネベーカーが提唱したとされ、英語では「エクスプレッシブ・ライティング(expressive writing)」と呼ばれます。
ポイントは、うまく書こうとしないこと。誰かに見せるわけではないので、文章の体裁や言葉づかいは気にせず、心に浮かんだことをそのまま書いていきます。言いたくても言えなかったこと、ずっと我慢していたこと——本音をどんどん書き出すうちに、気持ちが整理されていくのを感じる人が多いようです。
ジャーナリングとの違い
「書く習慣」には、筆記開示のほかにもいくつか種類があります。似ているようで、向いている場面が少し違います。
| 呼び名 | 書く内容 | 向いている場面 |
|---|---|---|
| 筆記開示 | いま感じているモヤモヤや本音 | 気持ちを吐き出したいとき |
| モーニングページ | 朝に浮かんだことをすべて | 一日の始まりを整えたいとき |
| ジャーナリング | 出来事や気づき全般 | 日々の記録を続けたいとき |
| グラティチュードジャーナル | 感謝できたこと | ポジティブな面に目を向けたいとき |
「なんだかモヤモヤする」という日は筆記開示、「毎朝の習慣にしたい」という日はモーニングページ、というように、そのときの気分で使い分けるのもおすすめです。どれも「正解」があるわけではなく、書いているうちに自分に合うスタイルが見えてくるものです。
こんなときに試したい
- 気持ちがざわついて、寝つけないとき
- 考えがまとまらず、堂々巡りしているとき
- 誰かに話すほどではないモヤモヤを抱えているとき
- 一日の終わりに、心を整理したいとき
はじめ方3ステップ
1. 時間を決める 1回20分ほどが目安とされますが、長く感じるなら数分でも構いません。短くても、続けることが大切です。
2. 手を止めずに書く うまい・へたを考えず、思い浮かんだことをそのまま書き続けます。誤字も気にしません。
3. 読み返さなくてOK 書いたものは、無理に読み返さなくて大丈夫。書き出すこと自体に意味があります。
書く道具はノートでもスマートフォンのメモでもかまいません。手を動かす感覚を大事にしたい人は紙とペンを、すきま時間に取り組みたい人はスマートフォンを選ぶなど、続けやすい方法を選んでみてください。
もし書いていてつらくなったときは、無理に続けず、いったん手を止めましょう。気持ちが大きく揺れるときは、信頼できる人や専門家に話すことも、ひとつの選び方です。
関連用語
※本記事は情報提供を目的としたものであり、医療上のアドバイスではありません。