実践法・メソッド

森林浴とは?木々の中で体をリセットする日本発のセルフケア

2026-05-05

「森の中を歩く」——それだけで体と心が少しリセットされる感覚を、多くの人が経験したことがあるのではないでしょうか。その感覚を意識的なセルフケアにしたものが「森林浴」です。

森林浴とは、森や林の中をゆっくり歩きながら、木々の空気・音・匂い・光を五感で味わうこと。1982年に日本の林野庁が提唱した言葉で、「Shinrin-yoku(森林浴)」として今では世界各地に広まっています。特別なスキルや装備は必要なく、ゆっくり歩くだけというシンプルさが、世界中で注目を集めている理由のひとつです。

ハイキングや運動とは違う

森林浴と聞いて、登山やトレイルランニングを思い浮かべる人もいるかもしれませんが、方向性が違います。

目標は「どこかに到達すること」でも「体を鍛えること」でもありません。森の中にいること自体を目的として、急がず、競わず、立ち止まってもいい。木のそばに座って、葉の揺れる音を聞いていてもいい——そういう過ごし方です。

「ゆっくり歩くだけでいい」と知ると、体力に自信がない人でも試しやすくなります。

どんな場所でできる?

本格的な深い森でなくても構いません。

公園の木々の間 都市部に住んでいても、木が多い公園ならそこが森林浴の場になります。

神社やお寺の境内 境内には大きな木が多く、静かで落ち着いた雰囲気があります。近所の神社仏閣を改めて「森林浴スポット」として見直してみると、意外な場所が見つかることも。

川沿いの遊歩道 水辺と木々が合わさった場所は、空気の清涼感が感じられます。

特別な「森」がなくても、木のそばにいる時間を意識してつくることが大切です。

五感で味わう、具体的な方法

ただ歩くだけでも十分ですが、少し意識を向けると変わってきます。

見る 木の幹の模様、葉の形、光と影のコントラスト。足元の苔や落ち葉にも目を向けてみてください。

聞く 風が葉を揺らす音、鳥の声、足元の枯れ枝がパキッとなる音。ヘッドフォンを外して、その場の音に耳を澄ませてみましょう。

嗅ぐ 森の空気の匂い、土の香り、雨の後の湿った感じ。一度立ち止まって深呼吸すると、より感じやすくなります。

触れる 木の幹に手を当ててみる、地面の感触を確かめながら歩く。素足が難しければ、素手で木に触れるだけでも感覚が変わります。

スマホはしまう 写真を撮るために立ち止まるのは構いませんが、歩きながらSNSを確認するのとは目的が変わってしまいます。できれば30分〜1時間、スマホをしまって過ごしてみてください。

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※本記事は情報提供を目的としたものであり、医療上のアドバイスではありません。