「新しい自分」になろうとしなくていい - 今の自分を認めるSBNR的な考え方
「変わらなきゃ」が口ぐせになっていませんか
年始に立てた目標、自己啓発本で読んだ「理想の自分」、SNSで見かけるキラキラした誰かの姿。
「もっと変わらなきゃ」「このままじゃダメだ」と、自分を奮い立たせようとして、気づけば疲れてしまっている。そんな経験、ありませんか。
ダイエット、朝活、資格取得、ポジティブ思考。「新しい自分」になるための情報はあふれているのに、なぜかどれも長続きしない。続かない自分にまた落ち込んで、「やっぱり自分はダメだ」のループに入ってしまう。
でも、ちょっと立ち止まって考えてみてください。本当に「変わる」必要があるのでしょうか。
自己啓発に疲れたら、立ち止まっていい
書店に行けば「人生が変わる」と書かれた本が並び、SNSを開けば「自分を変えた方法」が流れてくる。私たちは毎日、「今の自分では足りない」というメッセージに囲まれています。
スピリチュアルや自己啓発の世界にも、「本当の自分に目覚めよう」「もっと高い意識へ」といった言葉があふれています。でも、スピリチュアルと自己啓発の違いを見つめてみると、大切なのは「上を目指す」ことばかりではないと気づきます。
SBNR(Spiritual But Not Religious)的な考え方の中には、今ここにいる自分をそのまま受け入れるという視点があります。変わることを否定するのではなく、「変わらなきゃ」という焦りから自分を解放してあげること。それが出発点です。
「今の自分を認める」とは、あきらめることじゃない
「今の自分を認める」と聞くと、「成長をあきらめるの?」と思うかもしれません。
でも、これは向上心を捨てることとはまったく違います。自分にダメ出しし続ける状態から抜け出して、まず足元を見つめること。鏡の前で「もっとこうだったら」と思い続けるのをやめて、今の自分に「ここまでよくやってきたね」と声をかけてあげることです。
セルフコンパッションの考え方では、自分に厳しくするよりも、自分に思いやりを向けたほうが、結果として前に進む力が湧いてくるとされています。やさしさは甘えではなく、心の土台をつくるものなのです。
今日からできる3つのこと
1. 「なりたい自分」リストの代わりに、「すでにできていること」を書く
ノートやスマホのメモに、今の自分がすでにやれていることを3つ書き出してみてください。「毎日ごはんを食べている」「仕事に行っている」「大切な人に連絡を返した」。どんな小さなことでも構いません。
自分軸を見つけるヒントにもつながりますが、他の誰かと比べるのではなく、自分の内側に目を向けることが大切です。
2. 「変わりたい」と思ったら、その奥にある気持ちを聞いてみる
「痩せたい」の奥には「自信を持ちたい」があるかもしれない。「もっと明るくなりたい」の奥には「人に受け入れてほしい」があるかもしれない。
表面の「変わりたい」に振り回されるのではなく、奥にある本当の気持ちに気づくだけで、自分との付き合い方がやわらかくなります。自分が嫌いになりそうなときにも、この視点は助けになるはずです。
3. 「不完全な自分」をそのまま置いておく
完璧じゃない自分を無理に変えようとせず、ただそこに置いておく。日本に古くからあるわびさびの感性は、不完全さの中にこそ味わいや美しさを見出す考え方です。
欠けたところがあるからこそ、あなたはあなたなのかもしれません。
「今の自分」から始まる生き方
「新しい自分」を追い続けることに疲れたら、少しだけ歩みを止めてみてください。
変わることは悪いことではありません。でも、「変わらなきゃ価値がない」と思い込む必要もありません。
SBNRの生き方は、どこか遠くにある理想ではなく、今ここにいる自分の感覚を大切にすることから始まります。今の自分を認めることは、ゴールではなくスタート地点。そこからゆっくり歩き出せば、それで十分です。
もっと知りたい方へ
- セルフコンパッションとは -- 自分への思いやりを育てるための考え方
- SBNRの生き方を日常に取り入れる -- 宗教に頼らないスピリチュアルな暮らし方
- 自分軸の見つけ方 -- 他人の基準ではなく、自分の感覚を信じるヒント
- スピリチュアルと自己啓発の違い -- 混同しやすい2つの違いを整理
- わびさびのある暮らし -- 不完全さに美しさを見出す日本の感性
※本記事は情報提供を目的としたものであり、医療上のアドバイスではありません。つらい状態が長く続く場合は、心療内科やカウンセラーなどの専門家にご相談ください。